メガ損保中間決算状況 明暗くっきり⁉
11/18、メガ損保各社が中間決算を発表しましたが、各社、コロナ保険金支払いや災害保険の支払い、円安等で通期の純利益を下方修正しました。
3社の通期純利益は、東京海上:3700億円(前期比12.0%減)、損害保険ジャパン:800億円(前期比64.4%減)、MS&AD:1400億円(前期比46.7%減)で東京海上が比較的軽微な状況の見込みとなりました。
配当金については、東京海上:100円(予想通り)、損害保険ジャパン:260円(予想通り)、MS&AD:200円(増配)の予想となりました。
その他、東京海上:自社株購入を発表、損害保険ジャパン:なし、MS&AD:自社株消却を発表しました。
このような決算状況から、発表翌日の11/21株価は東京海上:+2.33 %、損害保険ジャパン:▽8.02%、MS&AD:▽1.47%と明暗が分かれました。
更に、11/22は東京海上: 2837.5 +46.5 (+1.67%)と年高値を更新しました。
以上のように、現状では東京海上の一人勝ちの様相で、損害保険ジャパンが一番厳しい状況となりました。
また、直近では、MS&ADが大幅な人員削減を発表しました。
サマリー
<東京海上>
23年3月期中間の純利益は865億円で前年同期比67.9%減益となり、通期予想は従来の4300億円から3700億円、前期比12.0%減に下方修正している。
台湾でのコロナ損失の影響が大きかったほか、円安による一時損失計上なども響く。
一方、発行済み株式数の1.2%に当たる2500万株、500億円を上限とする自社株買いを発表、取得期間は11月21日から23年3月24日までとしており、ポジティブ視する動きが優勢に
<損害保険ジャパン>
23年3月期業績予想で、経常利益を2350億円から1150億円(前期比63.6%減)に、純利益を1600億円から800億円(同64.4%減)に引き下げた。
連結子会社の損害保険ジャパンにおいて、自然災害、コロナウイルス感染症の拡大、自動車の交通量回復などの影響により発生保険金が前回予想を上回る見込みとなった。
また、海外保険事業でトルコに所在する連結子会社が、国際会計基準第29号「超インフレ経済下における財務報告」の適用を受けたことに伴い損失を計上することなどを織り込んだ。
23年3月期第2四半期累計(22年4-9月決算は、経常収益が2兆5657億7000万円(前年同期比17.7%増)、経常損益は236億1500万円の赤字(前年同期は1905億9600万円の黒字)に転落した。
<MS&AD>
23年3月期業績予想で、経常利益を3500億円から2200億円(前期比43.7%減)に、純利益を2400億円から1400億円(同46.7%減)に引き下げた。
国内で、関東ひょう災、台風第14号などの自然災害および、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う保険金・給付金の支払いが当初予想額を上回る見込み。
また、海外において、北米ハリケーン・イアンなどの自然災害および、金融マーケット変動の影響を受けた資産運用損が当初予想額を上回る見通しとなったことを織り込んだ。
23年3月期第2四半期累計(22年4-9月)の連結決算は、経常収益が2兆8236億1500万円(前年同期比10.7%増)、経常損益は152億1700万円の赤字(前年同期は1821億8700万円の黒字)に転落した。
株価:
東京海上
11/21:2,791.0 +63.5(+2.33 %)
11/22 : 2,837.5 +46.5 (+1.67%) 年高値更新
SOMPO
11/21:5,631 ▽491 (▽8.02%)
11/22 : 5,790 +159 (+2.82%)
MS&AD
11/21:3,963 ▽59 (▽1.47%)
11/22 : 4,036 +73 (+1.86%)
東京海上:22年9月中間期連結
[東京 18日 ロイター]
2023年3月期中間決算 (2022年4月1日-2022年9月30日)
経常収益(百万円)
23年3月期中間:3,407,604 (+18.1 %)
22年3月期中間:2,885,617(+5.2 %)
営業利益(百万円)
23年3月期中間:109,715 (-70.1 %)
22年3月期中間:366,844 (+236.0 %)
23年3月期予想:470,000 (-17.2 %)
当期利益(百万円)
23年3月期中間:86,517 (-67.9 %)
22年3月期中間:269,278 (+331.6 %)
23年3月期予想:370,000 (-12.0 %)
1株利益 (円)
23年3月期中間:42.85
22年3月期中間:129.99
23年3月期予想:183.74
希薄後EPS(円)
23年3月期中間:42.85
22年3月期中間:129.92
1株年間配当(円)255.00 100.00
1株Q2配当 (円) 120.00 50.00
1株Q4配当 (円) 135.00 50.00
自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ
(会社法第165条第2項の規定による定款の定めに基づく自己株式の取得)
当社は、2022年11月18日開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、下記のとおり自己株式を取得することを決議いたしましたのでお知らせいたします。
記
1.自己株式の取得を行う理由 機動的な資本政策を遂行するため。
2.取得の内容
(1)取得する株式の種類 当社普通株式
(2)取得する株式の総数 25,000,000株(上限)
(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合1.2%)
(3)株式取得価額の総額 500億円(上限)
(4)自己株式の取得期間 2022年11月21日~2023年3月24日
(ご参考) 2022年10月31日時点の自己株式の保有状況
発行済株式総数(自己株式を除く) 2,010,810,932株
自己株式数 29,189,068株
SOMPO HD:22年9月中間期連結
[東京 18日 ロイター]
2023年3月期中間決算 (2022年4月1日-2022年9月30日)
経常収益(百万円)
23年3月期中間:2,565,770 (+17.7 %)
22年3月期中間:2,179,729 (+9.8 %)
営業利益(百万円)
23年3月期中間:△23,615 (+145.9 %)
22年3月期中間:190,596(-63.6 %)
23年3月期予想:115,000
当期利益(百万円)
23年3月期中間:△20,030 (+230.0 %)
22年3月期中間:130,735 (-64.4 %)
23年3月期予想:80,000
1株利益 (円)
23年3月期中間:△58.86
22年3月期中間:370.35
23年3月期予想:238.36
希薄後EPS(円)
22年3月期中間:370.13
1株年間配当(円) 210.00 260.00
1株Q2配当 (円) 105.00 130.00
1株Q4配当 (円) 105.00 130.00
MS&AD:22年9月中間期連結
[東京 18日 ロイター]
2023年3月期中間決算 (2022年4月1日-2022年9月30日)
経常収益(百万円)
23年3月期中間: 2,823,615(+10.7 %)
22年3月期中間: 2,551,183(-6.7 %)
営業利益(百万円)
23年3月期中間:△15,217 (+57.7 %)
22年3月期中間:182,187 (-43.7 %)
23年3月期予想:220,000
当期利益(百万円)
23年3月期中間: △33,577 (+29.2 %)
22年3月期中間:124,824 (-46.7 %)
23年3月期予想:140,000
1株利益 (円)
23年3月期中間:△61.80
22年3月期中間:224.26
23年3月期予想:259.84
希薄後EPS(円)
23年3月期中間: 224.16
1株年間配当(円) 180.00 200.00
1株Q2配当 (円) 82.50 100.00
1株Q4配当 (円) 97.50 100.00
MS&AD、発行済み株式の9.7%に当たる5780万株を消却へ
[東京 18日 ロイター] - MS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725.T>は18日、発行済み株式の9.7%に当たる5780万株を消却すると発表した。消却予定日は11月30日。
<最後までお読みいただき、ありがとうございました。>
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